最近読んで面白かったカメラや写真がテーマの小説4冊をご紹介

カメラが仕事兼趣味のような自分ですが、けっこう本(小説&漫画)も読みます。

基本は推理小説とかミステリー、SF系が好きで湊かなえさん、山田悠介さん、三浦しおんさんなどが多いのですが、せっかくカメラに携わる身なので、カメラや写真に関する小説を探してみようと思いました。

その中で最近読んで面白かったものを4冊ほどご紹介させてもらいます。

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世界でいちばん長い写真(誉田哲也)

ストロベリーナイト」や「ジウ」などの警察もの、「疾風ガール」などの青春もので知られる誉田哲也さんの作品。後には映画化もされました。

 パノラマ写真が撮れるパノラマフィルムカメラを手に入れた高校生の青春と「世界でいちばん長い写真」に挑む学校の生徒たち、周りの大人たちの汗と涙を描いた青春小説です。

 ものすごい長い写真が撮れるカメラが手元にあったとすれば、写真をやっているみなさんはいったい何を撮りますか?

 多くの生徒の協力のもと、世界一の写真を目指す撮影風景は本当に楽しそうです。「カメラを触ること、写真を撮る時間を誰かと共有することは楽しい」ということを全力で感じさせてくれる心温まる1冊です。

 詳細はnoteの方にも書いたので良ければ参考にご覧ください。

江ノ島西浦写真館(三上延)

「ビブリア古書堂の事件手帖」などで有名な三上延さんの1冊。

江ノ島で百年続いた元写真館が舞台。主人公はその最後の館主である祖母の遺品整理をするため、江ノ島を訪れます。実は主人公もかつてプロの写真家を志していましたが、ある悲しい出来事がきっかけでカメラを持たなくなります。

しかし、祖母が暮らした江ノ島という場所と周りのさまざまな人と触れ合うことで過去が少しずつ明らかになっていきます。

その過去を少しずつ明らかにしていくきっかけが思い出の写真館といくつかの写真たちの存在です。

写真は時代を超えて人の思い出を紡いでいき、遺された人に何かを伝えることができることを改めて感じさせてくれる1冊でした。

本屋さんのアンソロジー(大崎梢ほか多数) 

最後の1冊は「本屋さん」をテーマに、10人の小説家が1つずつまとめた短編小説です。

監修した大崎梢さんは僕も大好きなよさこいをテーマにした「夏のくじら」という小説も書かれています。

こちらはカメラや写真をテーマにしたものではないのですが、2つ目の「国会図書館のボルト」(坂木司)というお話に面白いカメラマンのおじさんが登場して、事件を解決する大切や役割を果たしています。
途中までは変なおじさんだと思っていたのが、最終的にカッコよく見えるパターンです。

実は最初に紹介した誉田哲也さんも作者の1人となっていて、思いがけない人物が登場するのでぜひ読んでみてください。

彼方のゴールド(大崎梢)

このブログ内でもたびたびご紹介していますが、よさこい小説やお仕事系の小説で人気がある大崎梢さんの1冊です。

大崎さんはもともと書店関係のお仕事をされていたこともあり、「配達あかずきん」から始まる書店シリーズもとてもリアルで面白いです。

この本も「千石社」シリーズの1つで、出版社の千石社が手掛ける総合スポーツ雑誌「Gold」に移動になった主人公・目黒明日香の仕事と成長を描きます。
それまでは営業職で制作現場の経験も無く、勝ち負けにこだわるスポーツの苦手意識さえ持っていた主人公が仕事と出会いを通じて、スポーツを伝える魅力を知っていく内容です。

基本的には出版社の仕事が話の中心となりますが、社内や提携のカメラマンも登場人物として重要な役割を果たします。スポーツ雑誌の中でカメラマンが果たす役割やその仕事の様子も描かれていて、雑誌関係の撮影をすることも多い自分からすれば、とても親近感のわく内容でした。

特にカメラマンとして働いている方、これからカメラマンを志す方にも出版業界の中でカメラマンがどのように関わっているか知れるので、役に立つ1冊になるかもしれません。


4冊ほど紹介させていただきました。

また面白そうな本が見つかれば随時更新したいと思います。


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